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2015年12月19日 (土)

讃岐高松から伊予松山へ

松山や秋より高き天守閣 子規

四国は高松市と西条市でそれぞれ中小企業1社ずつ取材するという仕事が入ったので、んじゃってんで、松山まで足を延ばすことにした。四国は20年ほど前に香川県の坂出市と丸亀市に行ったことがあるだけだったので、いつかは愛媛県松山市を訪ねたいと思っていたのだ。

12月16日(水)。

9:25羽田発ANA便で10:45高松着。

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迎えに来てくれた会社のお姉さんと一緒に運転手付き公用車で高松市内へ。途中、お姉さんお勧めの讃岐うどん製麺所で昼食のうどんをいただく。

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あくまで製麺所であって、小売りはしていないことになっているそうで、表には看板も何もなく、店の外観は食べ物屋というよりも木工所か何かのようなイメージ。店の中も、作業台のような大きなテーブルが2つ雑然と置いてあるだけ。奥のほうに大きな製麺機が床も壁も含めて全体がうどん粉まるけのような白っぽい感じで置いてある。

で、1玉160円のうどんを2玉買って、自分でゆがいてどんぶりによそい、1種類しかないスープをかける。「ゆっくり身を掬って」と店のおばさんがいうので、その通りにしてうどんにかけたのが上の写真。大根と人参がものすごくやわらかく煮てある。本来、しし肉(イノシシの肉)が入っているはずなのだが、すでに時遅しで、1、2切れしか掬えなかった(涙)。

でも、地元の人しか知らない穴場の店とあって、うどんはめちゃうまい。「高松へ来たぞっ~」と叫びたくなる満足度。

高松市内でひと仕事した後、会社の支店の連中の忘年会にお呼ばれして市内の肉料理店「ひらい」へ。会費は5000円なのだが、支店の連中は毎月積み立てていて、そのうちの1人が体調不良で欠席し、権利を放棄したとかで、そのぶんを小生に回してくれてタダ。やった~ってんで飲み放題ということもあって酔いつぶれた。

ホテルもお姉さんが予約しておいてくれた高松市内の「ホテル川六エルステージ」。1泊5300円で大浴場つきだから文句は言えない。

12月17日(木)。

前夜は部屋に戻るなりバタンキューだったので、6:00に起床し大浴場へ。

朝食を済ませて、ロビーで待っていると、予定通り9:30にお姉さんと若い衆1名の2人が迎えに来て公用車で一路西条市へ。

松山自動車道で新居浜を抜けて西条に入ってすぐのPAに道の駅が併設されているところでトイレタイム。瀬戸内を見下ろす高台にあり、見晴らしの良い場所に西条出身の俳人渡部抱朴子の碑が立っていた。

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山石鎚海瀬戸内や秋晴るゝ 抱朴子

あいにく雲の合間に青空は見えているのだが小雪もちらつくという狐の嫁入り天気で、名峰石鎚山はよく見えなかったが、瀬戸内海はよく見えた。

西条で高速を降りて、まずはお姉さん推薦の伊予西条駅近くのお店で昼食。美容室のような外観の「白亜館」という店なんだが、メニューには飲み物だけしか書いてない。食事はバイキング方式で好きな物を食べたいだけ食べられるのだという。んで、料金は飲み物プラス250円というわけ。まぁ、普通の料理が並んでいて、それもカレーライス、スパゲッティ料理、パン料理など主食系が多かったんで、そんなに食べられなかった。もしやスープは逸品かもと期待したが、普通の卵とじスープだった。でも、お姉さんは何度も料理を取りに行っていた。コーヒーは400円なので〆て650円。安っ。

西条市でもう一つの仕事をこなしたら15:00。んじゃ、あとは伊予西条駅まで送ってもらってお別れしようと思ったら、なんと西条から片道1時間はかかる松山のホテルまで送るという。この人たちはほかに仕事ないんかいと思いつつ、ありがたく送ってもらう。これで交通費3000円近く浮くもんなぁ。

16:00過ぎ。松山市は道後温泉の「ホテルメルパルク松山」に到着。ここで公用車ご一行と今度こそ本当にお別れし、いよいよ自由気ままの一人旅。ホッ。

部屋はツインに和室3畳がついて7810円。一人じゃもったいないような部屋だけど、平日は空いているようだ。松山と言えば、夏目漱石の坊ちゃんも通った銭湯「道後温泉本館」。その道後温泉本館は3階建てで、410円から1550円まで4種類の風呂があるのだが、ホテルでその中の「神の湯」(840円)の入浴券をくれた。

さっそく、浴衣と羽織に着替えてホテルでタオルとシャンプー、石鹸を小さな竹籠に入れた「湯かごセット」(無料)をもらい、ホテルの雪駄を履いて道後温泉本館へ。

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ホテルからここまで徒歩5分ほどなのだが、すっかり身体が冷えてしまった。周りを見れば、こんな冬空に浴衣姿はおらだけだ。だけど、スーツ姿で銭湯ってのもなぁと思いつつ、あまりの寒さに、まず腹ごしらえをすることにした。風呂から出てから食事すると、湯冷めをしかねないためだ。

周囲を見渡すと飲食店が数珠つなぎ。中でもいちばん近い「道後麦酒館」へ。カウンターに腰かけてメニューを見ると、赤シャツビールだのマドンナビールだのそのまんまやんけと思える名前の地ビールがズラリ。まずは坊ちゃんビールのグラスと、つまみに鯛のカルパッチョとふぐ皮のポン酢和えを注文。続いて、漱石ビールをグラスで追加し、さらに米焼酎のお湯割りをいただく。〆に松山名物の鯛めしにしようと思ったが、量が多そうなのでちょっときついかもと考え直し、軽めの鯛茶漬けで仕上げた。

んで、お湯♪。道後温泉本館の下駄箱に脱いだ雪駄を入れて、ホテルでもらった入浴券を番台のおじさんに渡して奥に入ると風呂と部屋の種類を説明する看板がある。

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そっから神の湯を目指して2階へ上がると大広間につながる。大広間には持ち物を入れる篭と座布団がずらっとたくさん並んでいて、係りのおばさんがまずは自分の場所を選べというので、一つの座布団に座る。すると浴衣を渡してくれたが、こちとらすでに浴衣姿なのでポカンとしていると、「汗ふき代わりにどうぞ」と言うので、なるほどバスローブ代わりかと納得。んで、その浴衣を持って、入り口とは別の階段を降りると「神の湯」の脱衣場と風呂のある場所が出現。「神の湯」には同じくらいの大きさの風呂が2つ隣同士に独立して並んだ部屋にあって、東湯と西湯というらしい。

脱衣場には衣服を入れる篭と貴重品を入れる小さなロッカーも備えてあるので、さっきの大広間の篭は何なのかなぁと思う。大勢のおばさんたちが見張っているから、オーバーコートなどの洋服はあっちの篭に入れるのかも。なんて考えながらザブンと西湯へ。客は5人ほどしかおらず、広い湯船でのびのびと手足を伸ばす。

何年か前の年の暮れに放映されたNHKドラマ「坂の上の雲」で、秋山真之役の本木雅弘とその父秋山久敬役の伊東四朗の二人が風呂に浸かって話しているシーンを思いだした。確か、こんな風呂だったから、あれは帰郷した真之を久敬がこの道後温泉に誘ったんだなと一人合点がいった。とたんに〽ちいさな~光が~…とサラ・ブライトマンの歌う主題歌が頭の中に流れ始めた。

東湯にも浸かったあと、汗ふき代わりの浴衣を着てさっきの大広間へ。そこで改めてもとの浴衣に着替えていると、係りのおばさんがお茶とせんべいを持ってきてくれた。そうか、この大広間は風呂上がりにお茶を一服するためにあるのかと納得。やっぱり昔ながらのしきたりは何事も風流にできとるなぉと感じた次第。

12月18日(金)。

6:00起床。今度はホテルの大浴場へ。さすが道後温泉にあるだけあって、それなりに大きくて立派な風呂だことと感心。お湯は昨夜のと同じ透明度が高くさらさら系。

朝食は最近のおらが行くホテルでは珍しく、バイキングではなくお膳方式。こりゃ楽ちん。

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ほお、朝から豪勢な食事だわいと運ばれてきたお膳をよく見ると、いつものホテルのバイキングにあるものと内容は一緒でした。

8:55にチェックアウトし、まずは徒歩5分の「子規記念博物館」へ開館と同時に一番乗り。入場料400円。

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音声ガイド(100円)を借りて、じっくり見て歩く。2階と3階の2つのフロアに正岡子規にまつわるさまざまな展示物が並べてあり、ところどころにビデオで説明する設備も。

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朋友夏目漱石と子規が起居を共にした「愚陀仏庵」を再現した部屋には自由に入れるので、とりあえず畳の上に寝転んでみた。

内容が盛りだくさんの博物館とあって、見学を終えるのに2時間ちょうどかかった。

次にそこから徒歩5分の道後温泉駅へ。

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汽車の「坊ちゃん列車」にも乗れるというのだが、時刻表がどこにあるのかわからないので、たまたま出発する普通の路面電車に乗って大街道駅へ。

11分で大街道駅へ到着。運賃一律160円。そこから徒歩5分の「坂の上の雲ミュージアム」へ。

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安藤忠雄設計というコンクリートとガラスの近代的な建物で、入場料400円。司馬遼太郎の小説を松山市関連中心になぞったような展示になっている。主人公の3人、すなわち秋山好古、秋山真之、正岡子規が松山で暮らしたのは幼少の頃だけで、小説の大半は東京や留学先の生活、そして日露戦争の旅順や満州、日本海での戦闘が舞台なので、どうしても展示内容的には薄い感じが漂う。小説の書き出しの部分を反映した展示は充実しているが、次第に尻すぼみがちというのは、テーマ設定上仕方ないことなんだろう。

続いて、敷地続きの場所にある旧松山藩主・久松定謨の別邸「萬翠荘」へ。

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入場料300円。大正ロマン漂う洒落た洋館で、テラス越しに薄地のカーテンを通して入る陽射しの中に昭和天皇が皇太子のときに食事をされたというテーブルと椅子が置かれてあり、そっと自分がそのテーブルで食事をしている姿を思い浮かべてみた。

外に出て、ふと隣の建物を見ると、「茶房あい」とある。そういえばすでに午後1時過ぎ、お腹が減っていることに思い至った。

んで、茶房あいへ。メニューをみると、うどんが何種類か並んでいるほかにはカレーライスのみ。いずれも価格は安い。カレーライスは500円だ。へぇ~、なんて良心的なんだろう、とメニューをよくよく見ると、障がい者が中心になって働いている施設のようだ。きっと自治体の補助があるのだろう。早速、カレーライスを注文。

運ばれてきたお膳には豚肉のカレーライスのほかにきゅうり、レタス、ゆでたまご半個のサラダ、さらにミカン1個がついてきた。しかも、カレーライスのうまいこと。食べ終わって、ブレンドコーヒーを注文。食事後の飲み物は一律100円だというので、再度感激。それにしても、昼時だというのに従業員は障がい者らしい若人が4、5人もいるのに客はおらだけ。こんなに安くてうまい店なら、毎日来ても良いのに松山の衆はどうしたんだなもしと、松山弁で思う。

茶房あいを出て、そこから「ロープウェイ街」という通りに入り、7、8分歩くと松山城に登るロープウェイ乗り場に着く。ロープウェイorリフト往復と天守閣見学料1530円(うろ覚え)のチケットを自動販売機で買って乗り場へ。待つのは大嫌いなので、すぐに乗れるリフトに乗ったら、途中でロープウェイがリフトに揺られるおらを追い抜いていった。

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リフトで登っていくと、山の上に天守閣が見え始める。

リフトから降りて徒歩で10分ほどさらに登るとようやく天守閣が現れた。

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天守閣内ではちょうど、華道家・假屋崎省吾展の真っ最中。

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刀剣や兜、鎧などの常設展示物のほかに生け花まで楽しめた。

天守閣の外を眺めると松山の街の向こうに瀬戸内海が広がる。

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いや~、晴れてて良かった。

天守閣から降りてきて気がついたのだが、松山城に登るルートはロープウェイ・リフトのほかにもあるので、下りは楽ちんだから、山道の自然を楽しみながら県庁のほうへ出ることにすれば良かったかなとちょっと後悔。それでも、予定通り元の道に向かったのは、ロープウェイ街の途中で「秋山兄弟生誕地」という道標を見つけて気になっていたからだ。

んで、今度はロープウェイで下山。乗り場のコインロッカーからキャリーバッグを取り出して大街道駅方向へ戻る。さっきの道標の角を左へ曲がって40mほど行くと、「秋山兄弟生誕地」があった。秋山兄弟は毎日、松山城を見上げたり登ったりして育ったんだろうなぁとその近接さかげんを実感。

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入場料300円。入り口を入って右手に馬に乗った秋山好古像、左手に秋山真之の座像が建つ。生家を再現した建物の中に入ると、係りの人が秋山兄弟の想い出を孫たちが語る10分ほどのビデオを大型テレビに映してくれて、それが終わるとガイドのおばさんが説明して回ってくれた。

好古も真之も明治人らしいサムライである。日本の男の中の男である。

大日本帝国海軍連合艦隊司令長官東郷平八郎の参謀としてロシア帝国海軍バルチック艦隊の殲滅に大活躍した真之は晩年、これからの戦争は航空機と潜水艦がカギを握るようになると予言するとともに、いかなる事態になろうともアメリカとは決して事を構えていはいけないと口を酸っぱくして語っていたそうだ。米国留学でアメリカの実力を十分に分かっていたのだろう。

それにしても、真之の忠告通り、日米開戦を避けて平和外交に徹していたなら、日清、日露戦争で勝利してアジアの植民地化されていた国々に独立の機運をもたらした日本という国は今ごろ、世界中から尊敬を集める存在でいられたろうに、馬鹿な連中をのさばらしてしまった代償の大きさを改めて思い知らされるというものだ。

日本の騎兵隊の創設者で陸軍大将にまで昇進した好古も、海軍中将で早逝した真之も、軍人の道を選んだのは家が貧しかったためで、当時の貧乏な家の子供たちの唯一の立身出世の道が陸軍士官学校や海軍兵学校に進むことだったというガイドの話が印象に残る。

そういえば、30代の夫婦と飲んでいるときに、何かの拍子に小生が連合艦隊に触れたときのことを思いだした。夫婦の奥さんのほうが、すぐさま「T字戦法っ!」と叫んだのだ。若いのに良く知っているなと思ったら、「弟が軍事オタク」なんだとか。そんなことを思いだしつつ、外に出たらもう午後4時。

大街道駅から路面電車で松山市駅へ。160円、11分。

16:25松山市駅発のリムジンバスで松山空港16:45着。

17:15松山発のANA便で18:40羽田着。

わがスマホの歩数計によると18日の歩数は1万7124。それにしても、松山ほどいくつもの超一級ばかりの観光資源を短時間で効率良く見て回れる観光地を私は知らない。

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