沢田研二の古希コンサートに行ってきた(*'ω'*)
昨日まで3連休していて、今朝出社したら事務所には誰もいない。
マンションの一室に同居しているおらとは別の会社の人たちは、外で会議があるためきょうは出社しないとの書き置きを残してあり、おおそうかと思っていたら、おらの会社の唯一の同僚から電話があり、風邪をひいたのできょうは休むとの由。てなわけで、きょうは一日事務所にたった一人でぼうっとしているハメに。
まぁ、いいかとパソコンの電源を入れると、ドロップボックスのアイコンに11件のファイルを処理したとかいった内容の吹き出し。スマホで撮影しておいた写真が自動的にパソコンのドロップボックスにコピーされたのだ。
それで、1月19日(土)にカミさんに付き合って沢田研二の古希記念コンサート「70YEARS LIVE OLD GUYS ROCK」に行って、スマホで何枚か写真を撮ったのを思いだした。
たった一人の事務所でぽつねんと机の前に座っていてもなんだからと、このコンサートをネタにブログを書くことにした。
考えてみれば、だいぶブログをすっぽかしていた。今年に入ってまだ何も書いていない。
そもそもこの正月は例年になく忙しかった。土日の休日もすべて用事で埋まっていた。
この土日も、沢田研二のコンサートの次の日は、信州の日本酒を楽しむ利き酒会というのに初めて誘われて行ってきた。それできのうの月曜日は久々にゆっくりしたくなり、有給休暇をとったのだった。
んで、コンサート。うちのカミさんは例のドタキャンとなった10月17日のさいたまアリーナにも行ってきたんだが、ドタキャンに怒り狂うこともないどころか、今度はおらまで誘っての観賞。「タイガースの曲も歌うかもよ」というカミさんの言にしぶしぶついていくことにしたのだが、すでに先週のうちに職場のおばさんから「絶対に新しい曲しか歌わないよ」と教えられていた。
武道館に近づくに従って、長い行列ができてくるのだが、予想通り、ほとんどがばあさんでたまにじいさん。
武道館でのコンサートを聴くのは久々だ。
2階席なんだが、フロアがスロープになっているので、3階とか4階とか5階と言ってもおかしくない高さ。これで8000円。
ミュージック・ビデオが終わって、映写していた大型スクリーンが巻き上げられると、沢田研二とギタリストの2名が登場。コンサートは最初から最後までこの2人だけ。つまり、伴奏はエレキギター1本。
沢田研二は開口いちばん、「きょうはもしかしたら中止かもと思ったひと~」というような意味の言葉を発し、大勢の観客が手を挙げて、まずは会場になごやかな雰囲気を醸し出すというスタート。まぁ、ここらへんはさすが貫禄十分のプロといったところ。
次から次と歌いまくるが、職場のおばさんの予言通り、おらの知っている曲は一曲もなし。最初の曲は「カサブランカ・ダンディ」という歌だそうだが、ついカミさんと顔を見合わせてしまった。声がひどいのだ。
だけど、せっかくだから乗らなきゃ損と思い、歌に合わせて手拍子をしたり、腕をつき上げたりするだけでなく、「イェ~イ」とか叫んでいたら、隣のカミさんも「ジュリーっ」とテレビドラマ「時間ですよ」の樹木希林みたいに叫びはじめた。カミさんは昨年暮れから体調を崩していて、この日もゆっくりゆっくり歩いてやっとの思いで武道館にたどり着いたありさまだったので、ちょっと驚いた。
まぁ、その甲斐もあってか、次第に声が出てきたように思う。
彼の歌い方はしっとり調というより絶叫調だから、声が出ないと聴いていられない。
やはり年には勝てないなと思ってしまう。
だから沢田研二の歌よりも観客のほうが気になって、周囲の人々を観察。カミさんとは反対側の隣に座った知らないおばさんは、全身を揺らしながら手拍子をたたいているのだが、すぐに拍子が合わなくなり、何度もやり直している。こんなにリズム感がないというか運動神経の悪そうな人を初めてみた。
アリーナ席は9割以上が女性で、全員、最初か最後まで立ちっぱなし。おらは2階席でよかったとつくづく思った。
ふと、観客席の端に座ったカミさんのさらに向こうにある入り口を隔てた横のほうの席を見ると、やはり奥さんに連れてこられたとおぼしき、どこかの会社の重役っぽいネクタイ付きの正装をしたおじさんが、周囲の手拍子に加わることもなく、じっと前を見据えている。ふと、何が面白くて、そこにじっと座り続けているのだろうと思ってしまった。
2階席からは沢田研二は豆つぶぐらいにしか見えず、衣装もよくわからないのだが、ピエロの着る服のように上下がつながっていて、そこにキラキラ光る色とりどりの飾りがぶら下がっているようだ。このためおらにはなんだかピンクのミノムシが歌っているように見えた。
ステージの正面だけでなく後ろ側にも観客がいるので、沢田研二はそちらにも気を使って、歌い終わると正面で「ありがとうございました」と5回言ったあと、後ろの席にも2回言うという感じだったが、ギタリストはずっと正面を向いたまま。反対側の席の人は損だなぁと思った。
休憩後に再登場すると、スコットランドの伝統衣装のキルトに似たスカート姿。「もうこの年だし、なんでもいいから変わった衣装にしようと考えた」というような意味のことを言っていた。そして、例のさいたまアリーナのドタキャン騒ぎに言及。なんだかんだと言い訳していたが、要はプロとしての意地を貫いたということのようだ。だけど、もう二度としないというようなニュアンスも伝わった。彼が言うには、さいたまアリーナの前のコンサートも後のコンサートもすべて大入りだそうだ。
まぁ、あの声で、この日だけで1万人ほどのおばさんたちが熱心に手拍子したり腕をつき上げたりして乗っているのだから、さすがジュリーというものだ。
ジュリーの歌に酔っているおばさんたちは、ジュリーとともに歩んできた自らの歴史に酔っている部分も多分にあるのだろう。タイガース時代を除いてジュリーの歌に酔えなかったおらですら、その歴史の傍流的に共鳴できるのだから。
そのジュリーは、還暦のコンサートで何とかあと10年頑張ると言ったのが、あっという間に何気なく10年過ぎてしまったので、ここからあと10年続けたいとも語っていた。
そうなんだ。いくつになろうが、年齢に関係なく、声の出る出ないに関係なく、歌い続けていること自体に価値があるのだ。
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